ぎっくり腰の原因と予防方法

日常の動作がぎっくり腰の原因となることも

 

腰を気にする女性

急に腰が痛くなるぎっくり腰は、医学的には急性腰痛症と呼ばれる症状です。

 

ある日突然、腰に痛みが走り、場合によっては歩けなくなるほど重いこともあり、日常生活にも支障をきたしてしまいます。

 

腰に不安のない若い人でも突然ぎっくり腰になることがありますが、その原因はさまざまで一概に特定することはできません。

 

ただ、以下のような動作がぎっくり腰を引き起こす原因と考えられます。

 

まず、ぎっくり腰の原因として最もわかりやすいのが、重い物を持ち上げる動作です。

 

突然腰に大きな負荷がかかると、骨盤がゆがんでぎっくり腰の症状になることがあります。

 

ただ、重い物を持つという動作そのものよりも、荷物を持ち上げるために取る前かがみの姿勢こそがぎっくり腰を引き起こしていることが多いです。

 

前かがみの姿勢はそれだけで腰に大きな負担がかかります。

 

ですから、たとえ重い物でなくとも、持ち上げる前の動作に注意しないとぎっくり腰になる危険性があります。

 

また、後ろを振り返るなどの日常動作で体をひねった時に、ぎっくり腰が起こることもよくあります。

 

何気ない動作でも、腰への意識が低下している時に負荷がかかると、腰を支える関節や筋肉を痛めることはあるのです。

 

その時はたいしたことないように思えても、時間が経つほどに痛みが強くなることもあります。

 

あと、意外と多いぎっくり腰の原因にくしゃみがあります。

 

くしゃみをする時は、瞬間的に筋肉が引き伸ばされますが、その時もし背中を丸めた姿勢だったなら、ただでさえ伸びている腰の筋肉が、強い力でさらに引き伸ばされてぎっくり腰になってしまうことがあるのです。

激しい運動もぎっくり腰の原因に

 

原因が思い当たらないのにぎっくり腰になることもありますが、腰に強い力が加わる動作をした時などわかりやすい例も少なくありません。

 

たとえば激しい運動をしていると、急に前かがみになったり体をひねったりすることもありますが、これはぎっくり腰の大きな原因です。

 

もちろんそれ以外のケガの原因にもなるので、激しい運動を行うときは十分な準備運動が必要です。

 

運動のようなわかりやすい原因がない場合でも、ぎっくり腰になることはあります。

 

いつもと同じ動作をしているだけなのに、急に腰を痛めることはあるのです。

 

この場合は、筋肉の疲労が原因と考えられます。

 

筋肉に疲労が蓄積すると、その部分の血行が悪くなり柔軟性が低下します。

 

この状態は筋肉を痛めやすい状態で、ちょっとした負荷でもぎっくり腰になることがあります。

 

たとえば顔を洗う動作や物を拾う動作など、軽く腰をかがめるだけでも筋肉が疲労している時には注意を要します。

 

また、ふだんの姿勢の悪さがぎっくり腰を引き起こすケースもあります。

 

姿勢が悪い人は骨盤がゆがんでおり、腰に力が加わった時にその負荷が均等に分散されず、一部にだけ大きな負担がかかるようになっています。

 

この状態が続くと、日常の何気ない動作でもぎっくり腰を引き起こしてしまいます。

 

以上、ぎっくり腰の原因として考えられる要素をいくつか見てきましたが、実際は、病院でも原因不明とされるケースがかなりの割合を占めています。

 

それまではなんともなかったのに、ある朝目覚めると起き上がれないほど腰が痛むという人も多いです。

 

いずれにせよ、ぎっくり腰になった時はしばらく安静にすることがいちばんの対処法です。

ぎっくり腰は再発する?原因は?

 

腰を気にする男性

一度ぎっくり腰を経験した人は再発しやすいと言われていますが、これには原因があります。

 

ぎっくり腰になるということは、腰に慢性的な負担がかかっている状態です。

 

そのため、腰の筋肉の柔軟性が低下しています。

 

また、ぎっくり腰になった後は、腰の筋肉の繊維に傷が残っています。

 

筋繊維は時間が経てば修復しますが、修復した箇所はしこりのように硬くなっています。

 

つまり、いずれにせよ筋肉の柔軟性が低下しているので、いつまたぎっくり腰が再発するかもわからない状態なのです。

 

ぎっくり腰の後は、なるべく安静にして完全に治るまで無理をしないことが大切です。

 

ただし、完治したと思っても、また突然再発する危険はあります。

 

というのも、ぎっくり腰の大きな原因には姿勢の悪さがあるからです。

 

姿勢が悪いと骨盤にゆがみが生じます。

 

骨盤がゆがむと、筋肉のバランスが崩れ、体を動かしたときに筋肉が均等に動きません。

 

この状態では、日常生活の些細な動作でも腰の筋肉に大きな負担がかかっています。

 

だから、ふとした動作でぎっくり腰になってしまうのです。

 

ぎっくり腰は、安静にしていると数日で痛みが消えることが多いですが、筋肉のバランスが整ったわけではなく、骨盤のゆがみもそのままです。

 

完治したと思っても、原因がなくなったわけではないので、いつ再発するかわかりません。

 

ですから、ぎっくり腰を再発させないためには、骨盤のゆがみを直し、筋肉のバランスを整える必要があります。

 

つまり、常に正しい姿勢で生活できるように、これまでの習慣を改めなければならないということです。

ぎっくり腰と椎間板ヘルニアの違い

 

ぎっくり腰と椎間板ヘルニアはともに腰に激痛が走る病気ですが、その原因、症状の続く期間、痛む範囲には違いがあります。

 

病気としての危険性は、ぎっくり腰よりも椎間板ヘルニアの方が高いです。

 

ぎっくり腰と椎間板ヘルニアでは、痛みの程度はどちらも同じようなものです。

 

しかし、原因はまったく違います。

 

ぎっくり腰は、腰の筋肉が急に伸びたり傷ついたりした時に痛みを起こしますが、椎間板ヘルニアは、椎間板内の髄核が外にはみ出て神経を圧迫することで痛みを起こします。

 

椎間板の損傷がぎっくり腰を起こすこともありますが、髄核がはみ出ていない場合は椎間板ヘルニアではありません。

 

ただし、椎間板の損傷でぎっくり腰を起こした場合、それによって損傷した椎間板にはさらに負荷がかかります。

 

その結果、髄核が椎間板からはみ出て、椎間板ヘルニアに発展するということは考えられます。

 

また、症状が続く期間も、ぎっくり腰と椎間板ヘルニアでは違います。

 

ぎっくり腰の場合、安静に過ごせば数日内に痛みが治まることが多いですが、椎間板ヘルニアの場合、激しい痛みが長期間続きます。

 

ぎっくり腰だと思っても、痛みが何日経っても治まらない場合は、椎間板ヘルニアを疑ってみましょう。

 

痛みの及ぶ範囲も両者には違いがあります。

 

ぎっくり腰の場合、腰の筋肉が痛んでいるので腰回りが痛むだけですが、椎間板ヘルニアの場合、神経が圧迫されて痛みが起こっているので、腰回りだけでなく下半身全体に痛みが及びます。

 

症状が重くなると、下半身が麻痺して歩行ができなくなることもある怖い病気です。

ぎっくり腰になった際の対処法

 

ぎっくり腰は、その名のとおり腰に突然痛みが走る症状で、急性腰痛症とも呼ばれています。

 

ぎっくり腰の原因はさまざまで、原因が特定できないこともありますが、発症した当日が痛みの程度が最もひどく、その後は徐々に痛みは治まっていきます。

 

対処法としては、自宅で静養することがいちばんで、無理をしなければ1週間程度で自然に治ります。

 

そのため、ぎっくり腰になったからといって、痛みを押してまで病院に行く必要はありません。

 

命にかかわる病気ではありませんから、早急に何らかの対処をしなければならないというわけでもないのです。

 

無理をして動くと、かえって炎症がひどくなり痛みが長引くこともあるので、痛みが和らぐまでは安静に過ごしましょう。

 

ただ、痛みがひどく、寝ていることもできない場合は、痛み止めをもらいに病院に行くことをおすすめします。

 

また、自分では単なるぎっくり腰と思っていても、実はもっと重い疾患であるということもあり得ます。

 

痛みがいつまでたっても治まらない場合や、腰の痛み以外に発熱や嘔吐、しびれなどの症状が出た場合は、坐骨神経痛や椎間板ヘルニアの可能性もあります。

 

ぎっくり腰がきっかけとなってこれらの疾患を引き起こすこともあるので、尋常ではないと感じたら早めに病院を受診しましょう。

 

何科を受診すればよいかわからないという方もいらっしゃるかと思いますが、筋肉や骨の以上の場合はまず整形外科を受診します。

 

整形外科なら、ぎっくり腰に対する適切な対処法を教えてくれます。

ぎっくり腰になったら整形外科へ

 

整体

ぎっくり腰は命にかかわる病気ではないといっても、痛みがひどくてトイレにも行けない、眠ることもできないというような場合は、整形外科を受診するのがベストな対処法です。

 

ただ、自分一人では病院まで行けないということもあると思います。

 

そういう場合は、家族など誰かに介助してもらって、車で連れて行ってもらいましょう。

 

車がない場合でも、タクシーの迎車を使えば、玄関の前まで車を回してもらえます。

 

ただ、いつも介助してくれる人がそばにいるとも限りません。

 

自分一人では動くこともできない、それに、耐えられないほどの痛みがあるという場合は、救急車を呼ぶというのも一つの対処法です。

 

しかし、よほどのことでない限り救急車はおすすめしません。

 

最寄りの病院に連れていかれても、対処できる医者が不在という場合もけっこうあります。

 

迷った時には地域の救急相談センターに電話して対処法を聞いてください(電話番号#7119)。

 

夜間や休日でも対処してくれますし、自分で受診する場合もどこの病院に行けばいいかを教えてくれる便利な存在です。

 

ぎっくり腰の場合、整体や鍼灸院でも対処してくれるところがありますが、最初は整形外科に行くべきです。

 

痛み止めを処方してもらえますし、レントゲンなどでほかに異常がないか検査してもらえます。

 

それに、病院なら保険の適用が確実にあるので、費用も安く抑えられます。

 

慢性的な腰痛で骨や筋肉にゆがみがあるようなら、ぎっくり腰の痛みが治まってから整体などに通院するのもよいでしょう。

ぎっくり腰の予防@ -生活習慣の見直し-

 

ぎっくり腰は誰にでも起こる可能性のある症状です。

 

特別腰に負担がかかる動作でなくても、重い荷物を持ち上げたり物を拾おうとしたりした時に、腰に激痛が走ることはあります。

 

くしゃみや咳をした瞬間にぎっくり腰になる人もいるぐらいなので、誰もがぎっくり腰の予防について考えるべきでしょう。

 

特に中高年は、一度ぎっくり腰を起こすと、それが慢性化することが多いので、日ごろから予防に努めましょう。

 

ぎっくり腰の原因はさまざまですが、基本的には腰の筋肉のバランスが崩れていることが考えられます。

 

筋肉のバランスが崩れるのは、骨盤がゆがんでいるからなので、ぎっくり腰を予防するには骨盤のゆがみを直すことを考えなければなりません。

 

そのためには、姿勢を正し、背筋を伸ばして生活するように習慣を変えることが大切です。

 

ただ、起きているときは姿勢に気を付けていても、睡眠中までは意識が働きません。

 

睡眠不足や使っている寝具が原因で腰にダメージが蓄積することもあるので、ぎっくり腰の予防のためにも、姿勢よくぐっすり眠れる寝具に見直しましょう。

 

いちばんのおすすめは高反発マットレスで眠ることです。

 

今使っている敷布団やマットレスが柔らか過ぎる場合、睡眠中、重心のある腰にばかり負担がかかっています。

 

これでは腰に疲労が溜まり、筋肉の柔軟性も低下してしまいます。

 

高反発マットレスなら、反発力で体が沈みすぎないように支えてくれます。

 

寝返りも打ちやすいので、睡眠中に無意識のうちに筋肉のバランスを整える力が働きます。

ぎっくり腰の予防A -コルセットを適切に使う-

 

ぎっくり腰の予防には、骨盤のゆがみを矯正するため、悪い姿勢を改善することが大切です。

 

睡眠中の理想的な姿勢は、高反発マットレスを導入することにより確保できますが、日常生活の中ではつい忘れてしまいがちです。

 

これまでの生活習慣は染みついているものですから、ぎっくり腰の予防を考えていても、気が付くと元の悪い姿勢になっているということもあるでしょう。

 

そういう時は、コルセットの力を借りるのもぎっくり腰の良い予防法です。

 

コルセットがぎっくり腰の予防に良いのは、装着すると腰から背中にかけて安定するからです。

 

装着すれば腰痛が治るというような道具ではないのですが、コルセットをつけることで痛みをひどくさせないことは可能です。

 

腰に負担のかかる姿勢にならないようにサポートする効果があるので、ぎっくり腰の悪化を防ぐ効果があります。

 

また、腰全体に包み込むように装着するため、腰を温かく保ってくれます。

 

冷えは痛みの原因ですので、この点だけでもコルセットは腰痛予防に最適と言えるでしょう。

 

ぎっくり腰の予防に効果のあるコルセットですが、寝るときは外さなければいけません。

 

「コルセットを装着して高反発マットレスで寝たら相乗効果があるのでは」と考えているとしたら、それは大きな間違いです。

 

コルセットは腰を圧迫していますから、装着したまま寝ると、血行が悪くなってしまいます。

 

血行不良は腰痛の大きな原因ですので、ぎっくり腰の予防のはずが、かえってぎっくり腰になりやすい状態を作ってしまいます。

 

ですから、コルセットは起きている時だけ装着するようにしましょう。

ぎっくり腰の治し方@ -患部への処置方法-

 

腰を気にする男性

ぎっくり腰の治し方でよく話題になるのが、患部を温める方が良いのか冷やす方がよいのかということです。

 

ぎっくり腰の治し方にはいろいろな考え方があり、温めるのにも冷やすのにも期待できる効果はあります。

 

ただ、ぎっくり腰になったばかりで痛みがひどいときには、まず患部を冷やして応急処置をしましょう。

 

ぎっくり腰は、腰の筋肉が炎症を起こしている状態ですから、それを抑えるためには患部を冷やす必要があります。

 

炎症の場合、急性期は72時間と言われていますから、ぎっくり腰になって2〜3日は患部を冷やしながら安静に過ごすことが大切です。

 

冷やす方法は、アイスノンや氷を入れたビニール袋をタオルなどで巻いて、10分患部に当て10分離すという具合に冷やし過ぎないようにします。

 

ただ、痛みがひどい場合は、患部を氷で冷やすぐらいでは痛みが治まらないこともあります。

 

そういう時は、ロキソニンという薬を併用する手もあります。

 

ロキソニンは内服薬だけでなくテープもありますから、薬を飲むのに抵抗がある方は患部に直接貼れるロキソニンテープを使うとよいでしょう。

 

ただし、ロキソニンは痛み止めの薬であって、腰痛の原因を取り除く薬ではありません。

 

使いすぎると耐性ができて効きにくくなります。

 

副作用もあるので、ロキソニンの使用は痛みが耐えられないほど激しい時だけにしましょう。

 

ところで、患部を冷やすのに冷湿布を使ってもよいかと思う方もいらっしゃると思います。

 

ぎっくり腰の治し方として冷湿布を勧めている人もいるようですが、湿布の効果は皮膚の表面にしか及ばないので、基本的にはアイスノンや氷入りのビニール袋で対処するべきでしょう。

ぎっくり腰の治し方A -処置の流れ-

 

ぎっくり腰の治し方では、まず患部を冷やして炎症を抑えます。

 

ぎっくり腰になって2〜3日は冷やしながら安静にして様子を見てください。

 

椎間板ヘルニアなどほかの疾患でなければ、2〜3日で激しい痛みは治まっていくはずです。

 

数日して痛みが軽くなってきたら、今度は患部を温めて血行を良くするというのが、基本的なぎっくり腰の治し方です。

 

患部を温めると、血行が促進され体の自然治癒力が活性化しますし、筋肉の凝りがほぐれる効果もあります。

 

ぎっくり腰の原因にはいろいろな要素が考えられますが、悪い姿勢を続けたことによる筋肉の疲労も大きな要素です。

 

柔軟性も低下している状態ですので、温めることで凝りをほぐし筋肉を柔らかくします。

 

温める方法は、温湿布ではなくお風呂に入って体の中から温めるのがよいです。

 

ただし、温めるタイミングには注意が必要です。

 

激しい痛みがある段階で患部を温めると、まだ筋肉は炎症を起こしている最中なので、温めることでさらに炎症を悪化させてしまうことがあります。

 

ただし、ぎっくり腰の治し方にもいろいろあって、「炎症が起こるということは回復している証拠」ということで、炎症を抑えずに温めて促進させた方がよいという考え方もあります。

 

間違った考え方ではありませんが、炎症が起こっている間は痛みが続くことは確かです。

 

回復は多少早くなるかもしれませんが、痛みを伴う方法です。

 

ぎっくり腰でつらいのは何より痛みですから、患部を温めるのは、いったん冷やして痛みが治まってからでもいいと思います。